INTERVIEW 01

入社したきっかけや、入社当時のお話、最近の目標など、
色々話して頂きました。
あなたの不安や疑問が解消されるかも…?

INTERVIEW 01

育成部門
秋岡 秀実
2019年入社

秋岡 秀実(メインビジュアル)

育成部門
秋岡 秀実
2019年入社

秋岡 秀実(インタビュー写真)

競馬業界に
興味を持ったきっかけは?

秋岡 秀実(インタビュー写真)

高校生のときに偶然、競馬中継を見たことですね。テレビをなんとなくつけたらG1レースのフェブラリーステークスの中継をやっていて、そのころは競馬についてなにも知らなかったので「なんかやってるわ」くらいの気持ちで見てたんです。それで勝利騎手のインタビューを聞いて、なんてカッコいいんだと。「今日の勝利は調教師の先生、牧場のスタッフ、馬主さん、そしてファンの力があったからこそ。この1勝はみんなでつかんだ勝利です」って内容の話だったんですけど、それを聞いて競馬って人間対人間、人間対馬のいろんなドラマがある世界なのかもと思い、とても惹かれました。
それからイチ競馬ファンとして情報番組などを見て知識を増やしているうちに、将来は競馬業界に進もうと決めました。部活でサッカーをやっていて、中継を見るまで競馬についてまったく関心がなかったからスゴい方向転換ですよね。高校生だから当たり前だけど、まわりに競馬好きなんてひとりもいなかったし(笑)。
で、いろいろ調べていると騎手は年齢制限に引っかかるし、それならトレセン(トレーニング・センター)の厩務員か牧場のスタッフを目指そうと思い、千葉県にあるアニベジ(アニマル・ベジテイション・カレッジ)という馬の専門学校に入りました。

就職先として
チャンピオンズファームを
選んだ理由は?

専門学校で就職説明会があり、トレセンやいろんな牧場の方の話を聞くなかで一番グッときたのがファーム(チャンピオンズファーム)のスタッフの「もうすぐ新しい牧場ができる」というひとことでした。いろいろ話を聞いていると、ヒルズ(チャンピオンヒルズ)は馬房数が多いし調教設備もスゴく魅力的だったし、なにより牧場の新規オープンにかかわれるのは自分にとって絶対にプラスになると思って、ファームへの就職を決めました。
あと、最初から「最強」の牧場に行っても面白くないというのもありましたね。それより、自分たちで「最強」の牧場にしたいじゃんという気持ちが強かったんです(笑)。

競馬業界に進むことに
反対はなかった?

両親ともに、自分のやりたいことを仕事にしなさいっていう考えの持ち主だから別になかったですね。ふたりとも競馬をまったくやらないので「なんで競馬?」みたいな反応はあったけど、馬の専門学校に行ってゆくゆくは競馬業界に進みたいって話したら、いいんじゃないって感じでした。

現在の仕事内容は?

育成といって主に競走馬の調教にかかわる仕事を、実際に騎乗しながら行っています。牧場では馬に乗る人のことを「乗り役」と呼ぶのですが、騎手の仕事が馬を勝たせるものだとしたら、「乗り役」の役目は騎乗しながらそれぞれの馬が持つクセを改善するなどして、勝てる馬を育てることといえるかもしれません。このほかにも馬の健康状態をチェックしたり、馬房を掃除したり、飼葉をつくったりと馬の世話全般です。

牧場の仕事に騎乗は必須?

育成の仕事がしたいなら必須だと思います。やっぱり馬を動かす仕事の基本は、乗馬や馬術にあると思うので。僕はアニベジで3年間馬に乗ってたけど、ヒルズに来たころはまだ競走馬に乗れるような技術水準ではなくて、それから独自に騎乗の練習を始めました。厩舎長にお願いして引退した競走馬をお借りして、その馬に乗って毎日ひとりで周回コースをまわったり、坂路を登ったり、そんなことを半年くらい続けていたら厩舎長が「そろそろ乗せてやるか」と言ってくださり、ようやく競走馬に乗れるようになったんです。
今は週に3回、後輩たちに騎乗のレッスンをしています。ヒルズに来たばかりの子達を見ると、むかしの自分を見ているみたいで、僕が教えた事が技術向上につながればと思い教えています。

馬に乗るのは難しくない?

初心者でもまたがることは、すぐにまたがれると思いますよ。でも、乗るってなるとどうなんだろう…。これはあくまでも僕個人の考えだけど、馬に「乗れる」とか「乗れてる」っていうのは、なにを持ってそうなのかよく分からないところがあるんですよね。後輩たちから見れば僕は乗れているのかもしれないけど、自分ではまだ一度も乗れているって思ったことがないんです。
オリンピックの馬術競技にかなり年配の選手が出てくることがあるけど、それはゴールがないからだと思うんです。高みを目指してどこまでも、ずっと馬に乗り続けているんだと思います。まだまだ伸びる、もっとうまく乗れるはずだって。僕も騎乗していて「もうちょっとこうしたら、もっと上手にできたのに」と思うことが日々あります。今日は完璧っていうことは全然なく、いつもどこかでつまずく。周回でよかったと思っても、坂路にいったら全然うまく乗れないみたいな。この感覚は乗っている者にしか分からないし、自分が納得できるようにするには馬のクセを直す必要もあるだろうし、そのクセは馬によってさまざまだし…。だから「乗れる」とか「乗れてる」っていうのは、乗り役にとって永遠のテーマなのかもしれません(笑)。

秋岡 秀実(仕事風景)
秋岡 秀実(仕事風景)
秋岡 秀実(仕事風景)
秋岡 秀実(仕事風景)
秋岡 秀実(インタビュー写真)

やりがいを感じるのは
どんなとき?

秋岡 秀実(インタビュー写真)

やっぱり騎乗しているときに一番やりがいを感じます。レースで大敗続きだった馬にがんばって乗り続け、ふたたびレースに送り出して勝ってくれたときは本当にうれしいし、そうでなくても掲示板を確保したり、着を拾ってくれたらそれはそれでうれしいし、がんばったかいがあったと思いますね。
あと、ファームで研修していたときに馬のお産を経験させてもらって、すんなり出てこない仔を引っ張り出したことがあったんです。その仔が大きくなってヒルズで乗ることがあり、「あのとき顔を引っ張り出したヤツに今乗ってんだな」って思ったときは感慨深かったですね。

この仕事に
必要なことは?

ファームにしろヒルズにしろ、馬が好きじゃないと馬にかかわる仕事は続かないと思います。言葉が通じないからこそ、相手の気持ちをくみ取ろうと努力しなければならないし、そうするとやっぱり好きじゃないとやってられないと思うんです。馬のことを好きでも嫌いでもないって感じでこの世界に入ると、それは難しいのかなと思いますね。馬だって機嫌がいいときもあれば、当然そうでないときもあるし、その気持ちを分かろうとしなければ馬に触ったり、乗ったりなんてできないですよね。
僕は馬と会ったら必ず声をかけるようにしているんです。「おはよう」とか「今日は暑いね」とか「虫が多いね」とか「ご飯いっぱい食べた?」とか単純なことだけど、これってとても大事なことだと思うんです。馬を好きになって、その気持ちを分かろうと努力すると、馬もこちらの思いに応えてくれる。そう信じて仕事に取り組んでいます。

今後の目標は?

乗り役にゴールはないと思うので、とにかく行けるところまで行きたいですね。具体的に目標を決めたり、なにか大きなことをしたいという気持ちは全然ないんです。そういったことにとらわれてしまうと、本質を見ることが出来なくなる気がして。一番じゃなくて唯一になればいいかなって考えて働いています。

最後に入社希望の方に
メッセージを!

繰り返しになるけど、馬を好きになってほしい。馬がいるからこそファームやヒルズの仕事があるわけで、僕たちスタッフと馬は持ちつ持たれつの関係です。馬はもちろん、自分を支えてくれる人たちに気をつかい尽くせば、いつか自分によい結果として返ってくるということを心にとめておく。そんな精神を、入社前から当たり前のように持っておくのは大事かなと!
あと、牧場を選ぶときは施設の規模にこだわることも大事だけど、給与面や福利厚生についてもしっかり調べたうえで、自分が行くべきところを選んだ方がいいと思います。

馬を好きになってほしい。馬がいるからこそ仕事がある。

● 仕事とプライベートをきっちり分けたいので、休日に牧場の人とは会いたくないですね(笑)。当番の方がいるので厩舎のようすが気になることもありません。
● 競馬場に行くことは少ないけど、競馬はしっかりチェックしています。

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